ONESELF / Twinfield feat. 初音ミク

https://youtu.be/0ahJ3_4hcL0?si=IWL19ks0CeRaSEPF

作詞:Twinfield
作曲:Twinfield
編曲:Twinfield
歌:初音ミク

1. テーマ

まず第一に、この曲は「ボーカロイド」のために作られた曲のように感じます。人間には表現できない、ボカロ特有の歌い方でなければ表せない感じがひしひしと伝わってきます。テーマは非常に複雑ですが、頑張って言語化すると「現代の若者が抱える自己啓示欲や他者との関係性、自己受容の難しさを描きながら、その中での内面の葛藤や感情の複雑さを探求すること」だと思います、、、長いですね笑笑。頑張って解説していきます!!
(主はこの曲が人生の中で一番好きです。盛らずに数千回は聴いてます。リリースされてから約一年と七ヶ月ほど経っていますが今でも毎日聴いてます。なので今回は本気の考察となっております。)

2. 歌詞

らしくない 
隙だらけの心切り裂いて 
絡み合って 
まだ見ぬ世界はいつかの幻だったかな 
一人きりで謝って泣いて泣いた 
絡繰だって 
忘れていた正しさに不意をつかれて 
Yes or No 
解答代わりの 
被れた可能性が 
いつまでも片隅にあると囁いてる 
眩暈、霞む、誰だって 
来世なんて期待してないから 
目を醒ましてよ 
(音に乗せ)

際限ない、優しい言葉なんて 
偽りのまま 
まだまだ最高に痛いよ 
指先で撫ぜた世界に 
吐いた言葉一つだけ 
「光あれ」と 
味気ない 
孤独さえも書いた絵空事だよ

愛されたいから 
どうしても歌いたい 
焦がれて枯れた声をあげたメーデー 
秒速で過ぎてく急逝 
遍く光の救難信号 
本当を見つけたい 
もうわかんない 
なぜ?どうして? 
ないものねだりで 
想いを重ねて 
崩れてしまう場違いケーション 
膨らみ続ける承認欲求 
臨界点を彷徨った

曖昧 
泣いてばかりの自覚を持って 
わかりあって 
あの日の世界はいつかの幻だったかな 
少し眠い、絡まって 
巻いて巻いた 
絡繰だって 
勘違いだらけの 
理解者気取りなの? 
Yes or No 
解答代わりの 
被れた可能性が 
いつまでも片隅にあると囁いてる 
いつか いつか誰かが 
書いてたシナリオなぞる 
手を鳴らしてよ 
(音に乗せ)

さりげない 
予測をして遠ざかる 
いつからか哀しいまま 
帰ろうとしたんだ 
口先で丸めて転がしてた 
言葉一つだけ 
「光あれ」と 
味気ない 
孤独さえも書いた絵空事だよ

愛されたいから 
どうしても歌いたい 
焦がれて枯れた声をあげた生命 
秒速で過ぎてく急逝 
遍く瞳の救援信号 
愛されたい? 
なぜ?どうして? 
最後に私を覚えてて欲しくて… 
崩れてしまう世界とセッション 
膨らみ続ける承認欲求 
臨界点を越えてった

フューチャーベースの音楽に疾走感のある歌詞が見事にマッチしています。まさに耳に残る曲だと思います。イントロから人を惹きつけるようなサウンドが流れていく感じが表現し難い良さを引き立てていますね。では本題に移っていきましょう!!今回はパートごとに分けて考察していきたいと思います!!

3. 歌詞考察

1stパート

らしくない 
隙だらけの心切り裂いて 
絡み合って 
まだ見ぬ世界はいつかの幻だったかな 
一人きりで謝って泣いて泣いた 
絡繰だって 
忘れていた正しさに不意をつかれて 
Yes or No 
解答代わりの 
被れた可能性が 
いつまでも片隅にあると囁いてる 
眩暈、霞む、誰だって 
来世なんて期待してないから 
目を醒ましてよ 
(音に乗せ)

このパートは、この曲の主人公の内面に潜む葛藤と孤独感を表現しています。(恐らくミクは代弁者)「らしくない 隙だらけの心切り裂いて 絡み合って」のフレーズは、自己評価の低さと内面の複雑さを暗示しているように感じられます。心の奥底に隠れた感情が絡み合い、心を切り裂くような痛みをもたらしていることが伝わりますね。「まだ見ぬ世界はいつかの幻だったかな」は、現実と理想のギャップや、未知の(まだ見ぬ)未来への不確かさを感じながらも、それに向き合う勇気があることを示唆しています。そして「一人きりで謝って泣いて泣いた 絡繰だって 忘れていた正しさに不意をつかれて」は、自分自身との葛藤や過去の選択に対する後悔と向き合うことにより、自身の内面の真実に触れている様子を玄妙に描写しています。

2ndパート

際限ない、優しい言葉なんて 
偽りのまま 
まだまだ最高に痛いよ 
指先で撫ぜた世界に 
吐いた言葉一つだけ 
「光あれ」と 
味気ない 
孤独さえも書いた絵空事だよ

このパートは、他者からの評価と孤独感、そして自分の本質と向き合う覚悟を表現しているように感じました。「際限ない、優しい言葉なんて 偽りのまま」は、他者からの褒め言葉や優しさが本当の自分を反映していないことを意味しているのでしょう。その偽りによって自分の中の痛みや孤独さが隠されていることが窺えますね。「指先で撫ぜた世界に 吐いた言葉一つだけ ‘光あれ’と 味気ない 孤独さえも書いた絵空事だよ」は、他者からの「光」を求める一方で、自分自身に対する正直な気持ちを抱えていることを的確に表現しています。本当に言葉選びが上手ですね!!

3rdパート

愛されたいから 
どうしても歌いたい 
焦がれて枯れた声をあげたメーデー 
秒速で過ぎてく急逝 
遍く光の救難信号 
本当を見つけたい 
もうわかんない 
なぜ?どうして? 
ないものねだりで 
想いを重ねて 
崩れてしまう場違いケーション 
膨らみ続ける承認欲求 
臨界点を彷徨った

このパートでは、自己表現と他者からの理解、そして自己価値の探求が描かれているように感じます。「愛されたいから どうしても歌いたい」は、他者に自分の存在を認めてもらいたいという願望から自己表現をする覚悟を持っていることを示していますね。そして「焦がれて枯れた声をあげたメーデー 秒速で過ぎてく急逝」は、その自己表現が一瞬の瞬間で過ぎ去ること儚さを表しています。自己表現が劇的な瞬間として存在し、それを伝えることが生命そのものに通じると描かれているのでしょう。また「場違いケーション」という造語にも注目してみてください。恐らくこの単語は「場違い+cation」という造語だと思います。のちに出てくる「セッション」という言葉と韻を踏むためにこの造語を使用したのだと思っています。

4thパート

曖昧 
泣いてばかりの自覚を持って 
わかりあって 
あの日の世界はいつかの幻だったかな 
少し眠い、絡まって 
巻いて巻いた 
絡繰だって 
勘違いだらけの 
理解者気取りなの? 
Yes or No 
解答代わりの 
被れた可能性が 
いつまでも片隅にあると囁いてる 
いつか いつか誰かが 
書いてたシナリオなぞる 
手を鳴らしてよ 
(音に乗せ)

このパートは、過去の経験と自己評価への葛藤を表現しています。「曖昧 泣いてばかりの自覚を持って わかりあって あの日の世界はいつかの幻だったかな」は、過去の記憶が曖昧になり、その中で”自分の存在意義”を見つけようとする試みが描かれていますね。「少し眠い、絡まって 巻いて巻いた 絡繰だって 勘違いだらけの 理解者気取りなの?」は、自分自身や過去の出来事を紐解き、自分を理解しようとする過程での葛藤と混乱が表現されています。そして「いつか いつか誰かが 書いてたシナリオなぞる 手を鳴らしてよ」は、過去の物語や他者の期待に縛られず、自己の物語を追求し、その中で自己の存在意義を見出そうとする決意を示しているように感じられます。

5thパート

さりげない 
予測をして遠ざかる 
いつからか哀しいまま 
帰ろうとしたんだ 
口先で丸めて転がしてた 
言葉一つだけ 
「光あれ」と 
味気ない 
孤独さえも書いた絵空事だよ

このパートは、希望と自己受容を表現しているように感じます。「さりげない 予測をして遠ざかる いつからか哀しいまま 帰ろうとしたんだ 口先で丸めて転がしてた 言葉一つだけ ‘光あれ’と 味気ない 孤独さえも書いた絵空事だよ」は、自己受容と希望を求めながらも、それが”口先だけの言葉”に過ぎないことを内省しているのでしょう。自分の中にある孤独感や希望を「絵空事」と形容することで、その複雑な感情を描写しています。たった少しの言葉が違うだけで後に続く言葉の内容理解がここまで変わるのは本当に天才的だと思います!!

6thパート

愛されたいから 
どうしても歌いたい 
焦がれて枯れた声をあげた生命 
秒速で過ぎてく急逝 
遍く瞳の救援信号 
愛されたい? 
なぜ?どうして? 
最後に私を覚えてて欲しくて… 
崩れてしまう世界とセッション 
膨らみ続ける承認欲求 
臨界点を越えてった

このパートは3rdパートと似ていますが、ほんの少しだけ歌詞が違っています。「臨界点を彷徨った」は、3rdパートにおいて使用されており、ここでは主人公が臨界点、つまり境界や限界を彷徨っていたと述べられています。これは主人公が自己評価や他者からの認知を求める中で、自己と他者との間のバランスや境界線を模索していたことを意味していると考えられます。したがって、3rdパートでは主人公の内面の葛藤や探求が描かれており、未知の領域に足を踏み入れようとする状況が暗示されていると言えます。一方で「臨界点を超えてった」は、6thパートにおいて使用されており、ここでは主人公が臨界点を超えて前進していったと述べられています。この表現は、主人公が自己評価や他者からの認知への欲求を抱えつつも、その葛藤や不確定性を乗り越えて前進してきたことを示していますね。臨界点を超える行動が、主人公の内なる成長や自己受容の過程を象徴していると捉えることができます。この成長の過程を描くことによって、聴く人の心を魅了しているのだと思います。

4. まとめ

この曲はタイトルの「oneself」という名の通り、自己について歌った曲だと結論づけられます。そして、感情や内面の葛藤を深く探求しながら、自己受容や希望を求める主人公の内面を繊細かつ感情豊かに描き出しているとも言えるでしょう。考えれば考えるほど奥が深い曲ですね。最初聞いた時は早口すぎて何を言っているのか理解できませんでしたけどね笑笑。他にも「ここはこうじゃない」や「ここの歌詞はこういう解釈だと思う」といった意見がある方は是非コメントに書き込みをお願いします!!

歌詞探偵

趣味で音ゲーを楽しみながら、趣味で歌詞の考察を嗜んでいる者です。ツイッターもやっていますので、ぜひそちらもチェックしてみてください。

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